腕相撲(アームレスリング)には手首の力=前腕の筋力が重要ですが、使う技(トップロール・フック)によって必要な力は異なります。
腕相撲の技の二種類
トップロールとフックとがある
腕相撲やアームレスリングには、てこの原理で相手の指先を吊り上げて倒すトップロールと、自分が有利な位置に手首を巻き込んで倒すフックとがあります。
この二つの技で引き方が異なってきますので、まずはその技の特性を知ることが重要です。
トップロールとフックの技の特長については、下記の記事で具体的に動画をまじえて解説していますので、そちらをご参照ください。
※トップロールとフックの両方の特性を併せ持つサイドアタックという技もあります。
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前腕筋群の構造と作用
アームレスリングは「前腕のスポーツ」とも呼ばれるほど、前腕筋群の筋力が要求され重要となる競技で、それは腕相撲においてもほぼ同じです。
前腕筋群は肘関節の伸展や手の開閉などの作用も持ちますが、主には手首関節の屈曲(掌屈)・伸展(背屈)・外転(橈屈)・内転(尺屈)・回内・回外の作用を持ちます。
そして、大きくは前腕伸筋群と前腕屈筋群に分けられます。
技ごとに必要な手首の力
トップロールに必要な手首の力
トップロールに必要な手首の強さは、相手を吊り上げるためのヘッドの力=外転(橈屈)力およびロールして相手の手首を返す力=回内回旋力です。フックに必要な手首の力
フックに必要な手首の強さは、手首を巻き込むストロークの力=屈曲(掌屈)力および相手の手首を押さえ込むための回外回旋力です。具体的な筋肉部位
トップロール・フックそれぞれに必要となる手首の力の源となるのが、トップロールでは腕橈骨筋(わんとうこつきん)、フックでは前腕屈筋群です。
腕相撲の手首の力の鍛え方
トップロールにはリストハンマー
腕橈骨筋を鍛えるのに最適でほぼ唯一のトレーニング方法が、こちらのようなリストハンマーです。グリップにテーピングなどを巻き、握りにくくするとより実戦的な筋力が培われます。
フックにはリストカール
フックにおいてもっとも重要となる前腕筋群が、手首を曲げる(屈曲)させる作用のある前腕屈筋群で、リストカールによって鍛えることができます。
リストカールにはケーブル・バーベル・ダンベルなどバリエーションがありますが、なんと言ってもおすすめなのがダンベルリストカールです。
ケーブルやバーベルと違い、片腕ずつ鍛える必要があるため、ダンベルリストカールは二倍の時間が必要となりますが、ケーブルやバーベルのリストカールは軌道が固定されるのに比べ、ダンベルはフレキシブルに様々な角度・軌道で前腕屈筋群を追い込めます。
必要な握力も技によって異なる
なお、前腕筋群と手指筋群の両方が関与する握力も、トップロールとフックとでは必要となる握力の種類が異なります。詳しくは下記の記事をご参照ください。
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技別に前腕を鍛える最新トレーニング器具
トップロールハンドル
トップロールハンドルはアームレスリングの吊り手に重要な「ヘッドの筋力」および「親指の壁の力」を鍛えるためにデザインされたトレーニング器具で、これらの重要部位に集中的な負荷が加わるように卵形にデザインされています。
JAWA所属のアームレスリング選手による使用方法の解説動画がこちらです。あわせて、ご参照ください。
トップロールハンドルは、人差し指付け根付近に集中的な負荷を加えることが可能です。
▼入手方法
トップロールハンドル
フックハンドル
フックハンドルは海外では「デボンララット・ハンドル」と呼ばれており、アームレスリングの神様と言われる世界チャンピオン、デボン・ララット選手の考案で開発されたトレーニング器具です。
こちらは、JAWA所属選手によるフックハンドルを使った実際のトレーニング動画です。
通常の握り方で小指側を集中的に鍛えられるほか、上下逆にグリップすることで高い位置でのフック強化=トップロール対策にもなります。
▼入手方法
フックハンドル
腕相撲が強くなる方法
腕相撲のコツと使う技ごとの筋トレ
腕相撲のテクニック|一撃で技を決める
腕相撲が強くなるために必要な筋肉部位
腕相撲のための筋力トレーニング一覧